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OGORI MATCH (おごりマッチング)

「社長のおごり自販機」をきっかけに、社内コミュニケーションのきっかけを。

OGORI MATCHは、普段なかなか話す機会の少ない社員同士をリアルタイムでマッチングし、「社長のおごり自販機」を通じて自然な交流の場を提供するプラットフォームです。

https://zenn.dev/hackathons/google-cloud-japan-ai-hackathon-vol2

この記事は、Google Cloud Japan AI Hackathon Vol.2の提出物として作成されました。


1. 背景と解決したい課題

背景

私たちの所属するコクヨには(サントリー社様が提供している)「社長のおごり自販機」というユニークな福利厚生があります。これは、社員証を2枚同時にかざすと、それぞれが無料で飲み物を受け取れる仕組みです。本来は部署や役職の垣根を越えたコミュニケーションの活性化を目的としていますが、実際には**「いつも同じ顔ぶれ」で利用されることが多く、新しい人間関係の構築という目的が十分に果たされていない**という課題があります。

そこで、この「おごり自販機」を本来の目的通りに機能させ、社内に新たな繋がりを生み出すために「おごりマッチング」システムを開発しました。

(私たちの会社には「社長のおごり自販機」というユニークな福利厚生があります。これは、社員証を2枚同時にかざすと、それぞれが無料で飲み物を受け取れる仕組みです。部署や役職の垣根を越えたコミュニケーションの活性化を目的としており、多くの社員や会社に愛用されています。

この素晴らしい制度をさらに活用し、より多様な社員同士の交流機会を創出するために「おごりマッチング」システムを開発しました。)

解決したい課題

  • 「おごり自販機」の利用が、既に知っている関係に限定されてしまっている。
  • 部署や役職を超えた、新しい人間関係が生まれる機会が少ない。
  • 偶然出会った初対面の相手と、会話を始めるきっかけがない。

ターゲットユーザー

  • 「おごり自販機」を利用したいが、誘う相手がいないと感じている社員。
  • 社内で新しい繋がりや、部署を超えたネットワークを求めている社員。
  • 多様な働き方により雑談や偶発的なコミュニケーションの機会を求めている全ての人。

2. プロダクト概要と主な機能

OGORI MATCHは、Google CloudのAIサービスとFirebaseを駆使し、以下の3つのコア機能で社員の新たな出会いと深い相互理解を促進します。


機能1: リアルタイムマッチングシステム

「誰かいないかな?」を「この人だ!」に変える

社員が「おごり自販機を使いたい」と思った瞬間に、リアルタイムで相手を見つけるシステムです。待機キューを利用し、マッチングを希望する2名を即座に引き合わせることで、コミュニケーションの「最初のきっかけ」を創出します。

  • 即時ペアリング: 待機中のユーザーがいれば即座にマッチングが成立します。
  • 待機キュー管理: 相手がいない場合は待機キューに追加され、次の希望者を待ちます。
  • リアルタイム更新: Firestoreのリアルタイムリスナーにより、マッチング成立を即座にユーザーへ通知します。

機能2: AIミッション生成システム

Vertex AIが、初対面の気まずさを楽しさに変える

マッチングしたペアに対し、Vertex AI (Gemini 1.5 Pro) が最適な「会話のミッション」を自動生成。初対面でも会話が弾むよう、二人のプロフィール情報(所属部署など)を基にしたユニークなお題を提供します。

  • AIによるお題生成: 部署情報などを考慮し、最適な会話テーマをAIが提案します。
  • 多様な質問形式: 価値観を探る質問や、意外な一面を引き出す質問などを組み合わせ、自然な会話を促します。
  • コラボレーション促進: 異なる部署のペアには、互いの業務への理解が深まるような特別ミッションを生成します。

機能3: AIによる「他己紹介」プロフィール自動生成

他者の視点から、新しい自分を発見する

マッチング後のフィードバックをAIが分析し、「相手から見たあなたの姿」を客観的なプロフィールとして自動生成します。使えば使うほどデータが蓄積され、より多角的で精度の高い「他己紹介」が完成していきます。

  • 客観的プロフィールの生成: 相手からのフィードバックを基に、Vertex AIが「総合的な人物像」「未来への期待(ヨコク)」「キーワード5つ」を抽出・要約します。
  • 継続的な自己発見: アプリを使い続けることでプロフィールが更新され、自分では気づかなかった長所や魅力を知るきっかけになります。
  • 利用の習慣化: 「自分のプロフィールがどう育つか」という楽しみが、継続的な利用インセンティブとなります。

3. システムアーキテクチャ

本プロダクトは、FlutterとFirebaseを中心としたモダンなサーバーレスアーキテクチャで構築されています。主要な処理はFirebase FunctionsとVertex AIが連携して実行します。

提出版ogorimatch drawio (1) (1)

ヨコク シーケンス図 drawio


4. 使用技術スタック

フロントエンド

  • UIフレームワーク: Flutter 3.x
  • 言語: Dart 3.x
  • デザイン: Material Design 3

バックエンド & インフラ

  • データベース: Firebase Firestore (NoSQL)
  • サーバーレス: Firebase Cloud Functions for Firebase
  • 認証: Firebase Authentication
  • ホスティング: Firebase Hosting

AI

  • AI/MLプラットフォーム: Google Cloud Vertex AI
  • 基盤モデル: Gemini 1.5 Pro

開発環境 & ツール

  • 言語 (Functions): TypeScript
  • バージョン管理: Git & GitHub
  • コード品質: ESLint, Prettier

5. 利用シナリオ

ユーザーは以下のシンプルなステップで、新しいコミュニケーションを体験します。

  1. マッチング開始

    アプリを起動し、「マッチング開始」ボタンをタップ。リアルタイムで「おごり自販機」を一緒に使いたい相手を探します。

  2. 相手と合流

    マッチングが成立したら、指定された「おごり自販機」の前で相手と合流します。

  3. ミッション挑戦

    アプリに表示される、Vertex AIが生成した二人だけの「会話ミッション」を確認します。

  4. ドリンクで乾杯

    二人で社員証をかざし、無料でドリンクを受け取ります。

  5. 会話を楽しむ

    ドリンクを片手に、ミッションをテーマに会話。初対面でも自然と会話が弾みます。

  6. フィードバック

    体験が終わったら、会話を通じて感じた相手の印象などを簡単に入力します。(このデータが「AI他己紹介」に活かされます!)

このサイクルを繰り返すことで、社内に新たなつながりが増え、同時に「他者から見た自分」という新しい自己発見も得られます。


6. 私たちについて (Team YOKOKU.D)

本プロダクトは、2025年にコクヨへ新卒入社したデジタル系職種の同期3名で開発しました。

特筆すべきは、メンバー全員がこれまで本格的な開発経験を持たない「初学者」であるという点です。(特筆すべきは、メンバー全員が開発分野では新しい挑戦をしているという点です。)

この大きな挑戦を乗り越えるため、私たちは開発プロセスにAIを全面的に活用しました。アイデア出しから設計、コーディング、ドキュメント作成に至るまで、Gemini, GitHub Copilot, NotebookLMなど様々な生成AIを効果的に活用しています。

初学者ならではの視点とAIとの協業が、私たちの強みです。


7. ユーザーレビューと今後の展望

ハッカソン期間の最後に実施したユーザーテストでは、コンセプトへの高い評価を頂くと同時に、プロダクトが抱える課題も明らかになりました。

浮かび上がった課題

  • 初回利用時の分かりにくさ: 最も多くの指摘を受けたのが「アプリを起動しても、次に何をすれば良いか分からない」というUI/UXの問題です。チュートリアルやガイド機能の必要性が浮き彫りになりました。
  • UIの直感性: 「押せそうに見えて押せない」「ボタンの意味が分かりにくい」など、デザインの改善点が複数見つかりました。

今後の展望

頂いたフィードバックを基に、以下の機能強化と改善を計画しています。

  1. コア機能の強化
    • マッチング精度の向上: AIを活用し、プロフィールや興味関心に基づいたレコメンドマッチングを導入。
    • ミッション内容の改善: 「内容が難しい」という声に応え、より会話のきっかけになりやすい、分かりやすいお題へ全面的に見直します。
  2. ユーザー体験 (UI/UX) の向上
    • オンボーディングの導入: 初めてのユーザー向けに、使い方を案内するチュートリアル機能を追加します。
    • UIデザインの全面改修: 全てのユーザーが直感的に操作できるよう、UIを根本から見直します。
  3. 長期的な新機能
    • ゲーミフィケーション: マッチング回数に応じたポイントや称号など、継続して使いたくなる仕組みを導入します。
    • 外部連携: Slackと連携し、プロフィール写真を自動で同期できる機能などを構想しています。

まずは、コクヨ社内での正式リリースを目指して改善を進めていきます。


8. 謝辞

最後に、このハッカソンを企画・運営してくださったZenn(クラスメソッド株式会社)、Google Cloud Japanの皆様、そして開発期間中にご支援、ご協力いただいた全ての方々に心より感謝申し上げます。

今後もOGORI MATCHの改善を続け、多くの職場で新しいコミュニケーションの輪が広がることを目指していきます。

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AI Agent Hackathon 2025 - マッチングプラットフォーム

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